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研究内容 先端研の英知を結集したがん治療の実現?モノクローナル抗体の作製 分子生物医学 教授 浜窪 隆雄

現在取り組んでいる研究は、がん細胞の表面のタンパク質に結合させるモノクローナル抗体の作製です。がん細胞を消滅させる薬の開発を含めたがんの診断・治療を実現することを目指しています。

がん治療の実現に向けて、モノクローナル抗体への期待が高まってきた

モノクローナル抗体は、抗原を免疫したマウスの抗体産生細胞からクローニングを行い、均一の細胞から分泌される抗体分子として作り出されるものです。現在では、クローニングした細胞から抗体遺伝子を取り出し、遺伝子工学の技術によって小分子化やヒト化など治療に最適な分子に改変することができます。

少し前までは、がん細胞の表面タンパク質に結合し、がん細胞の増殖をブロックする機能をもつものが治療標的と考えられていましたが、今では、がん細胞表面に結合したモノクローナル抗体をマクロファージやナチュラルキラー細胞が認識して攻撃するということがわかってきています。近年、モノクローナル抗体を用いたハーセプチン、リツキサンという薬が乳がんや悪性リンパ腫に劇的な効果をもたらしたため、医薬品開発の期待が高まるようになりました。

また、6年前より中外製薬と取り組んできた抗体創薬の共同研究が進捗しており、来年には臨床治験が実施される見込みです。他の製薬企業なども当該分野に関する研究・開発を活発に行うようになってきています。

世界に先駆けて先端研で始められた、がん治療の学際的研究

モノクローナル抗体を作製する方法は、1975年にG.ケーラーとC.ミルシュタインによって発明されたものです(1984年にノーベル医学・生理学賞受賞)。しかし、私たちが研究を始めた6年前ころは、マウス抗体では効果が限られていることや製造コストが高いことなどから、モノクローナル抗体医薬の評価は分かれておりました。

そんな中で私たちがこの分野の研究に取り組めたのは、新しいことにチャレンジする先端研の雰囲気の中で、工学系の先生方との共同研究を実施できる環境があったからです。私は医療系の研究者ですが、システム生物医学ラボラトリーおよび未来創薬研(KOL)のディレクターである児玉龍彦教授(システム生物医学)をはじめとし、DNAチップを用いて30,000個といわれるヒト遺伝子のクラスター解析を行う油谷浩幸教授(ゲノムサイエンス)、さらに宮野健次郎教授(フォトニクス材料)とは高感度の診断チップの共同研究を行うなど、先端研に結集する英知を活用し、卓越した研究の成果を生み出してきています。このプロジェクトが発展すれば、日本発の新薬を実現することになると期待されます。

メンテナンス・セラピーの実現を

現在の悪性腫瘍の化学療法では、患者さんに負担の重い抗がん剤の治療しか手段がなく、ひどい吐き気や髪の毛が抜けるなどの副作用との戦いに苦しまなければなりません。また転移や浸潤度の高い症例では、アグレッシブな治療をすることが多いのが現状で、患者さんのクオリティー・オブ・ライフ(QOL)の低下が懸念されています。

しかし、モノクローナル抗体による薬が開発されると、患者さんの負担がほとんどない治療が可能となります。現在試されている抗体医療では、がんの再発もふまえて長期間にわたる治療効果を維持することを目的とする「メンテナンス・セラピー」により、患者さんが高いQOLを維持できると評価されています。

このようにモノクローナル抗体には、画期的ながん診断および治療を実現することが期待されています。

聞き手:小関珠音

(2006年9月12日)

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