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書籍紹介:少子高齢化社会の不安を煽る風潮にNO!
『超高齢社会2.0 クラウド時代の働き方革命』

『超高齢社会2.0 クラウド時代の働き方革命』

「人生100年時代」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?

「まだまだ働くのか…」と思うビジネスパーソン、「必死に働いてもどうせ報われない」と考える若者、「まるで社会のお荷物のようだ…」と感じるシニアなど、世代によって受け止め方はさまざまですが、多くの場合、少子高齢化の話題は悲観的なイメージで語られます。

よく見るあのグラフも視点を変えると?

「2055年の人口ピラミッドを逆さにしたら、目指すべき社会構造が見えた」。そう話す著者の檜山敦講師の専門分野は、人と情報機器のコミュニケーション設計。執筆のきっかけを聞くと、「世の中には少子高齢化社会について不安を煽るものばかりですよね? だからこそ、未来の可能性を提案したかったんです」という答えが返ってきました。その提案が『超高齢社会2.0』です。檜山講師が研究するのは『高齢者クラウド』。働ける時間や場所に制約があり、個々人の経験・能力もさまざま、働く条件も異なる労働力を、コンピュータを活用してきめ細かくモザイク状にマッチングするシステムです。超高齢化社会の中でそれぞれ事情が異なる多くのシニアが仕事を分担し、現役世代をバックアップする仕組みで、まさに「人口ピラミッドを逆さにした構造」です。

人口グラフ
資料提供:檜山講師

シニアの日常とICTに関する豊富な事例

『高齢者クラウド』には2つの前提があります。1つは、高齢者を社会の重荷と決めつけないこと。もう1つは、ICT(情報通信技術)によって高齢者の強みを活かし、活躍の場をつくることです。シニアがIT機器を使いこなすのは無理では? いいえ、実は「最先端こそ使いやすい」のです。最先端の機器はコンピュータを敬遠する人たちの敷居を下げる方向で開発されるため、シニア層にも使いやすい。また、シニア層が若年層と比べて操作速度は遅いが、逆に正確性は高い傾向がある調査結果もあります。本書では、7月に亡くなった聖路加国際病院名誉院長・日野原重明先生が103歳の誕生日にiPadで操作できる遠隔コミュニケーションロボットを体験した際、「長生きするといろんなことを体験できる」と語ったエピソードなど、シニアの日常がどのようにICTとつながるかについても紹介されています。

また、シニア層にとって、社会参加や就労を通したコミュニティとのつながりは、健康維持にも大きな影響を及ぼします。さらに、VR(人工現実感)によって、言葉では伝えきれない職人の技を五感で体験させ、シニアの経験や技能を間接的に若い世代に伝えることもできます。本書では『高齢者クラウド』のアイデアを実現するツールとして、複数人でフルタイム一人分の就労を行う『モザイク型就労』と、地域の高齢者の就労マッチングアプリ『GBER』が登場します。『モザイク型就労』は、障害者の就労について研究する先端研・近藤武夫准教授(人間支援工学分野)との共同研究も動き出しています。『GBER』は千葉県柏市での実証評価が行われ、災害時での活用も期待されています。

写真2
今年のキャンパス公開「先端研×地方創生セミナー」で『高齢者クラウド』について話す檜山講師。会場は満員御礼でした。
写真3
『震災アーカイブプロジェクト』で災害時における「GBER」の活用等を提案。檜山講師は9月1日に熊本県『くまラボ』研究員に着任しました。

本書で引用されている調査によると、高齢者は、この10年で10歳若い身体になったそうです。海外の映画には、『マイ・インターン』や『アドバンスト・スタイル』のように、“アクティブシニア”の姿を描いた作品がありますが、日本ではどうでしょう?

不安がるより動こう!と背中を押してくれる

超高齢化社会に向き合うということは、新しい社会構造をデザインすること。まさに「人類未踏の領域への挑戦」です。どの世代も、今までの固定化された価値観や考え方は一旦忘れなければ、実現できません。『超高齢社会2.0』には、檜山講師が描くビジョンに向けての研究開発現場の今と、ビジネス化へ向けた考察がまとめられています。

「2020年のオリンピックで東京に来た外国人に“なんてシニアが生き生きとしているんだ!”と感じてもらえる社会をつくりたい」。檜山講師のパッションが込められた『超高齢社会2.0』を読むと、「少子高齢化社会を嘆いたり不安を感じるより物事の見方を変えて動き出そう!」という力が湧いてきます。


外部リンク『超高齢社会2.0 クラウド時代の働き方革命』
檜山 敦 著
平凡社新書

檜山 敦
東京大学先端科学技術研究センター 身体情報学分野 講師
複合現実感、ヒューマンインターフェースを専門として、超高齢化社会をICTで拡張するジェロンテクノロジーの研究に取り組む。Laval Virtual Trophy、IFIP Accessibility Award など各賞を受賞。
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