グローバルナビゲーションの開始

  1. ホーム
  2. 先端研について
  3. 研究について
  4. 産学官連携
  5. 国際連携
研究について

本文の開始

ビッグデータで未来を創る
森川 博之 教授 (情報ネットワーク)


  IT 関連の新たなキーワードとして、いま最も注目を集めている「ビッグデータ」。さまざまな分野で付加価値を創出する新たな手段として、その活用に期待が高まっている。森川研究室(森川博之教授)は、ビッグデータに関連する基盤技術の開発を進める一方、ビッグデータを用いて、革新的なサービスや安心・安全な社会への貢献、産業の効率化などを図るための応用研究を進めている。
ビッグデータは社会の何を変えるのか? 新しい情報社会を創る最先端の研究現場を訪ねた。


森川研究室
森川研究室の「ROSSO システム」。
高校生や企業、省庁関係者が視察の際にはこの空間でデモが行われる。





PASERI
作物の生育状況を“ 見える化” するセンサの実証実験。併せて、自動環境制御を行う「スマートグリーンハウス」の開発も進行中。


■ ビッグデータの可能性

  先端研3号館にある森川研の実証実験スペース「ROSSOシステム」。
このとてもスタイリッシュな空間でビッグデータに関連する実証実験やデモが行われている。大きな実験機器などは見当たらないが、センサやアクチュエーターが柔軟に設置できるようデザインされ、研究者の居室も兼ねている。「居室で実験を行うことで、生活に密着したビッグデータ活用の実証実験を行うことができます」と森川教授は話す。
  ビッグデータとは、文字通り、膨大なデータの集まりのこと。単にデータの量が多いだけでなく、その種類も多種多様だ。こうしている間にも新たなデータは次から次へとリアルタイムに生まれている。
  森川教授は、ビッグデータは、二つに分けられると考えている。一つはインターネットにつないだパソコンから生成されるバーチャルなデータ。SNS やインターネット通信販売の購買履歴などだ。もう一つは、センサや機器から生まれるリアルなデータ。この機械間通信(M2M = Machine-to-Machine)で得られるビッグデータが今、特に注目されている。
森川教授は、「M2Mのビッグデータは、農業や医療、流通などの生産性を上げる限りない可能性を秘めている」と話す。その理は、M2M のビッグデータは“これまで認識したくても熟練した視点がなければ認識できなかった情報”だからだ。


■ 農作物の生育状況を“見える化”

  森川研では、これまでセンサネットワークや無線通信技術など、M2M データを集める基盤技術の開発を積み重ねてきた。昨年から今年にかけて、先端研内に250個のセンサを設置し、センサ間を経由しながらそれぞれの地点の温度や湿度などのデータを集めることに成功。こうした技術が、今まで欲しくても得られなかったデータの収集を可能にする。
  しかし、ただ膨大なデータを集めても活用しなければ意味がない。M2Mで集められたデータは実際、どんなことに活用できるのだろうか。「例えば、農業。現在、森川研では、農作物の生育状況を“ 見える化”する実証実験を行っています」(森川教授)。グリーンハウス内に明るさなどの気象データを測定するセンサを設置し、光透過率のデータを収集して葉面積を推定。葉面積から収穫時期を予想することができる。現在、多くの農家は野菜や果物の生育状況の確認を目視によって行っているが、客観的な指標によって生育状況を把握できるシステムができれば、農業者の新規参入の促進や経験則に頼らない効率的な農業経営につながることが期待される。


農業の非効率化を効率化する農業センシングプラットフォーム 区切り線

農業者の経験と勘に頼るが故に非効率で新規参入の壁を高くする現在の農業を、データを集め分析することで効率化。「根拠に基づく農業」という新しい農業経営の仕組みを構築する。

なぜ「光」を測定?
成長度合いを知るには「葉がどれだけ茂っているか」が指標となる。葉が多く茂っていれば光が通りにくくなり、下の方は暗くなる。光の透過率を測定するセンサで成長度合いを把握すれば、収穫時期を予想することができる。生育状況が反映される枝葉にセンサを配置。光の透過率を測定・計算することで、経験がない人でも客観的な指標を活用して生育状況を把握できる。

農業センシングプラットフォーム

内部リンク次ページ    ビッグデータで社会課題の解決を   >>

サイト情報の開始

page top

Copyright (c) RCAST, The University of Tokyo