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先端研30周年記念式典 特別講演

閉会の辞
政治行政システム分野 牧原 出 教授
牧原 出 教授

ただ今ご紹介にあずかりました先端研の牧原でございます。政治行政システム分野を研究しております。本編でお話になられた先生方に習って、このまま自分の研究についてお話したいところですが、ここは閉会のごあいさつでございます。本日はご祝辞、ご講演を多くの方々にお願いいたしました。心よりお礼申し上げます。またここには先端研ゆかりの方々にお集まりいただいております。ご多忙のところここにご参集いただきましてありがとうございました。

本日はいろいろな先生方から、先端研の過去そして現在の話があったわけでございますが、私も現在、先端研30年史を編纂しており、過去を振り返る機会がありました。この先端研という所は、一方で東大の人的リソース、施設、それから財政など、さまざまなリソースを使い、他方でそれを各分野の先生方が日本と世界のステークホルダーへと広げていった、そういう30年だったのだと思います。そういうことは他の部局でもやっているではないかと多くの方々が一瞬思うかもしれませんが、やはり他の部局と違うのは、先端研は「学問のるつぼ」であることです。この先端研にいますと、他の先生の分野が自分と違っていても何となく自分と近いと思えてくるのです。そうすると、他の先生のステークホルダーが自分のステークホルダーに思えてくる。私はこの春に熊本県、熊本大学と先端研が連携協定を結ぶ際に若干お手伝いしましたが、この話が持ち上がってきた当初に、手を上げてくれた先生方が、バリアフリーですとかバーチャルリアリティ、都市計画などさまざまな分野にいらっしゃいますが、何となくその先生方の仲間は自分の仲間だと感じさせてくれる空気の中で、熊本県や熊本大学との連携が進んでいったように思うわけです。

この「学問のるつぼ」というのはやはりすごいことです。この30年、日本の絶頂期から始まり、多分非常に停滞するこの30年、次はどうなるかわかりません。次の10年は21世紀という時代の特徴がだんだん見えてくる時代だと私は思っています。その先の30年となると、もうどこへ行くかわからない。しかし学問のるつぼという先端研は、おそらくどんな時代にもどんな状況にも最も適応可能なDNAを持つ組織だと思います。

またこれから、先端研は大きく変わっていくと思います。しかし、先端研はさまざまなかたちで変化の激しい世界や学問に適応していくのではないかと思います。引き続き先端研へのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

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