RCAST NAVI:第92号

  • お知らせ

2015年7月28日

RCAST NAVI vol.92
2015年7月
http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/

連日の暑さに先端研のグラウンドは人影もまばらになっていますが、
研究活動は活発な先端研の最新情報をお届けします。

【主な内容】
1. プレスリリース
超伝導量子ビットと磁石の球のコヒーレントな結合に初めて成功
― 目に見える大きさでの量子力学的振る舞いを明らかに ―

2. トピックス
2015年度 先端研 研究シーズ集が完成 ほか

3. イベント
ROCKETオープンセミナー、DO-IT Japan 一般公開シンポジウム参加者募集 ほか


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【Press Release】‐プレスリリース‐
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2015年7月10日
超伝導量子ビットと磁石の球のコヒーレントな結合に初めて成功
―目に見える大きさでの量子力学的振る舞いを明らかに―

量子情報物理工学分野の中村泰信教授、田渕豊特任研究員(当時)および石野誠一郎修士学生らの研究グループは、理化学研究所との共同研究により、超伝導回路を用いた量子ビット素子と強磁性体中の集団的スピン揺らぎの量子をコヒーレントに相互作用させることに初めて成功し、ミリメートルサイズの磁石の揺らぎが量子力学的に振る舞うこと、その揺らぎの自由度を制御する方法を明らかにしました。

今回明らかになった技術により、量子コンピュータと量子通信ネットワークの間で量子情報を受け渡す量子インターフェイスや、それを用いた量子中継器への応用が期待されます。

東京大学プレスリリース
http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/pressrelease/pdf/270710release_rcast.pdf


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【Report】-活動報告-
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■トピックス■

◇2015年度 先端研研究シーズ集が完成!
先端研の研究シーズをまとめた「2015年度 研究シーズ集」を先端研ウェブサイトにアップしました。多様な分野にわたる先端研の研究が、どのような製品や事業への可能性が見込まれているのか、研究のポイント、共同研究のキーワードなどをわかりやすくまとめています。

人工光合成、光学センサ、福祉工学、低コストの光学レンズ系、都市計画、歴史的環境保全、昆虫の嗅覚機能を活用した化学センサ、光応用ナノ加工、ICT、IoT、合成困難な糖鎖抗原の作製、メカニクス素子、超伝導回路開発など、14の研究を掲載しています。先端研ウェブサイトからPDFのダウンロードも可能です。ぜひご活用ください。

先端研ウェブサイト 研究シーズ集
http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/IAG/seeds/index_ja.html

◇先端研の分野横断型プロジェクト「東日本大震災アーカイブプロジェクト」ディスカッション開催
6月27日、先端研14号館先端研カフェにて「東日本大震災アーカイブプロジェクト」ディスカッションが開催されました。今回は東京大学情報学環の吉見俊哉教授をゲストスピーカーにお迎えし、活発な議論が展開されました。先端研ウェブサイトにて、ディスカッションの概要を紹介しています。

先端研ウェブサイト 先端研ニュース
http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/research/report/2015/0701_ja.html

◇東大EMP第13期プログラム受講生が先端研を見学
7月10日、東大EMP第13期プログラム受講生約25名が先端研を見学しました。東大EMPは、将来の組織の幹部、特にトップになる可能性のある40代の優秀な人材を主たる対象に、これまで国内外のどこの教育機関も提供していない高いレベルの、全人格的な総合能力を形成させるような唯一無二の「場」を提供することを目的としたプログラムです。

当日は西村幸夫所長が先端研の研究活動について説明。その後、中邑賢龍教授(人間支援工学)が「バリアフリー ~スマホ時代の学び方・働き方~」、瀬川浩司教授(エネルギー・環境)が「次世代有機系太陽電池の開発」というテーマで講義を行いました。

東大EMPウェブサイトで当日のレポートが掲載されています。
東大EMP プログラムレポート~先端科学技術研究センター見学~
http://www.emp.u-tokyo.ac.jp/news/2015/sentanken13.html

■新聞掲載■

2015年6月19日【朝日新聞】朝刊
◇「たんぱく質 体温に貢献?東大などのチーム解明」
酒井 寿郎 教授(代謝医学)

2015年6月19日【毎日新聞】夕刊
◇「キャンパる・なにコレ!?:東大・たまご落としコンテスト ものづくりへの自信に」
生田 幸士 教授(医用マイクロマシン)

■テレビ・ラジオ・その他出演■

2015年7月17日【テレビ朝日】 報道ステーション
牧原 出 教授(政治行政システム)がコメンテーターとして出演

2015年7月9日【BS Japan】日経プラス10
◇「トークplus:“国家樹立宣言”から1年…『イスラム国』の最新動向とグローバルジハードの脅威」
池内 恵 准教授(イスラム政治思想)

2015年7月9日【NHKラジオ第一】先読み!夕方ニュース
◇『「明治日本の産業革命遺産」 世界遺産登録後の課題は?』
西村 幸夫 教授(都市保全システム)
音声が番組ウェブサイトで公開されています。
https://www.nhk.or.jp/hitokoto/sound15070902.html

2015年6月27日【NHK Eテレ】ETV特集
◇「不器用な ぼくらの教室 東大・異才発掘プロジェクト―異才発掘プロジェクト“ROCKET”」
中邑研究室(人間支援工学)

2015年6月27日【NHK総合】助けて!きわめびと
西成 活裕 教授(数理創発システム)

■オンライン■

2015年7月17日【日本経済新聞 電子版】動画ニュース
◇『秘めた昆虫の「能力」ロボットの頭脳に』
神崎 亮平 教授(生命知能システム)
ウェブサイトにて動画をご覧いただけます。
http://www.nikkei.com/video/886893973002/

2015年7月13日【EETimes Japan】
◇「量子インタフェースや量子中継器への応用に期待:
超伝導量子ビットと直径1mm磁石のコヒーレントな結合に成功」
◇中村 泰信 教授ほか(量子情報物理工学)
http://eetimes.jp/ee/articles/1507/13/news090.html

2015年7月7日【ZDNet Japan】
◇「デジタル教科書は学習障がいの福音だが万能ではない」
近藤 武夫 准教授(人間支援工学)
http://japan.zdnet.com/article/35067036/

■雑誌掲載■

2015年7月10日【Journalism】7月号
◇政治をつかむ「邦人人質事件報告書から浮かぶテロ事件での政府の未経験未熟なメディアは検証力を上げよ」
牧原 出 教授(政治行政システム)
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=17192

2015年7月【SMBCマネジメント+】8月号
◇最先端研究の世界「昆虫に学ぶ匂いセンサー開発で安心・安全・快適な社会の実現に貢献」
神崎 亮平 教授(生命知能システム)

2015年7月【宣伝会議】8月号
◇私の広告観「「見た目のわかりやすさ」より「ストーリーとしてのユニークさ」の見つけ方」
西村 幸夫 教授(都市保全システム)

2015年6月20日【週刊ダイヤモンド】2015年6月20日号
◇私のイチオシ収穫本「先史から現代までを通観する暴力と人間の本性に迫る大著」
玉井克哉 教授(知的財産法)

■その他、最新の活動状況は下記URLをご覧ください。
http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/news/index_ja.html


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【Event】-イベント-
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■7月31日(金)15:00申し込み締切!
ROCKET オープンセミナー「iPS細胞は僕たちの未来をどう変えるか」

科学技術が進歩する中で、これからの未来がどのように変化していくのか。再生医療の中でも今後の臨床への応用が期待されている細胞再生の分野で活躍し、目の難病「加齢黄斑変性」の患者にiPS細胞から作った網膜色素上皮の移植手術を世界ではじめて行った高橋政代先生を講師としてお招きし、再生医療を切り口とした我々の未来について子どもたちと一緒に考えていくセミナーです。自ら率先して、時代を変えたい!変えよう!という意志のある子どもたちが医療の第一線をいくスペシャリストとディスカッションする機会です。ぜひ、未来に向けて共に考える時間を共有しましょう。

<ROCKETオープンセミナー「iPS細胞は僕たちの未来をどう変えるか」>
開催日時:2015年8月1日(土)10:00~11:30
開催場所:東京大学先端科学技術研究センター 3号館南棟ENEOSホール
定員:110名(先着順)
対象:聴きたいという意志のある中学生以上の子どもたち
※保護者の方はご参加いただけません
参加費:無料
お申し込み:下記URLより事前にお申し込みください。※7月31日(金)15:00まで
http://kokucheese.com/event/index/317470/

■DO-IT Japan夏季プログラム特別企画・一般公開シンポジウム
鉛筆で文字を書けない生徒のキーボード利用は非合理的か?
~ 合理的配慮の提供に向けた合意形成の具体例を考える ~

DO-IT Japanには,多様な障害(発達障害、肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、難病など)のある児童生徒や学生がスカラー(選抜生)として参加しています。来年度から合理的配慮の制度施行されます。シンポジウムの前半では、前その制度がどのような形で作られてきているのかを知り、どのような合意形成の過程を経て配慮を得ていくかについて考えを深めます。

後半では,過去の高校受験、大学受験や教室場面で、DO-IT JapanのスカラーたちがICTの利用を中心とした配慮を得てきた具体例を振り返り、障害のある本人と、学校や周囲との間で、円滑に合意形成のあり方について議論します。

また、DO-IT Japanでは,一般的に市販されていて入手可能な機器を利用することを重要視しています。しかし、障害のある児童生徒への配慮をさらに拡大するために、いくつかのツールを公開してきました。そうしたツールがなぜ作られたのか、具体的利用場面を示すことで、今後の学びの場面でどのような配慮が必要かを問題提起します。

<DO-IT Japan夏季プログラム特別企画・一般公開シンポジウム>
開催日時:2015年8月5日(水)13:00~17:00
開催場所:東京大学先端科学技術研究センター 3号館南棟ENEOSホール
参加費:無料 ※交流会参加者は、当日受付にて軽食費としてお一人様1,000円が必要です。
お申し込み:下記URLより事前にお申し込みください。
※参加者お一人ずつのお名前で,「個別」に参加申し込みをお願いいたします。
※介助者と同伴される方は、メッセージ欄に「介助者あり(人数)」をご記載ください。
http://kokucheese.com/event/index/320404

お問い合わせ:DO-IT Japan事務局
http://doit-japan.org/2015/


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【Book】‐出版情報‐
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2015年7月30日
『Politics and power in 20th-century Japan : the reminiscences of Miyazawa Kiichi』(Bloomsbury)
Mikuriya Takashi and Nakamura Takafusa ; translation edited by Timothy S.George
http://www.bloomsbury.com/uk/politics-and-power-in-20th-century-japan-the-reminiscences-of-miyazawa-kiichi-9781472526632/

2015年7月25日
『感覚(研究者が教える動物実験 ; 1)』(共立出版)
神崎 亮平[ほか] 編
http://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320057722

『神経・筋(研究者が教える動物実験 ; 2)』(共立出版)
神崎 亮平[ほか] 編
http://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320057739

『行動(研究者が教える動物実験 ; 3)』(共立出版)
神崎 亮平 [ほか] 編
http://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320057746

 
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