第3回バリアフリーシンポジウム:「『当事者の語り』に仮託されるもの-- Living Libraryを語る」
イベント情報
開催日 | 2010年3月10日(水曜日)14時00分 - 17時30分 |
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開催場所 |
東京大学先端科学技術研究センター4号館2階講堂 |
主催 |
東京大学先端科学技術研究センターバリアフリー分野 |
参加費:無料
事前登録:なし
情報保障:手話通訳・パソコン要約筆記
問合せ:飯野 由里子(東大先端研 バリアフリー分野)
E-mail:iino(at)bfp.rcast.u-tokyo.ac.jp((at)を@に変えてお送り下さい)
Phone:03-5452-5491
FAX:03-5452-5062
※その他、個別にご要望等ありましたらご相談下さい。ただし、対応できない場合もございますので予めご了承下さい。
シンポジスト
平井麻紀(東大先端研特任研究員)
近藤武夫(同 特任助教)
飯野由里子(同 特任助教)
コメンテイター
福島智(東大先端研教授)
大河内直之(同 特任研究員)
司会
星加良司(東京大学教育学研究科講師)
概要
当事者の「生の声」を聞くことにどのような意義があるのか、じっくり考えてみたことはありますか? 私たちの周りには、学校教育、研修会、各種イベントなどの場を通じて、様々な状況に置かれている人々の声を直接聞く機会が、思いのほか存在しています。これまでは当事者抜きで「問題」が定義され、それに基づいて重要な判断・決定が下されてきたことを考えると、こうした機会が増えたことは望ましいことだと考えられています。
しかし、当事者の「生の声」を聞く場でメッセージを発信しているのは、いわゆる「語り手」だけではありません。場を設定する主催者も、ある特定の意図やメッセージを持っているはずです。それにもかかわらず、後者の人々の姿は、これまでクローズアップされてきませんでした。おそらく主催者側にとっても、「当事者なら誰でもいい」というわけではないでしょう。主催者側が期待する「良い語り」が暗黙に想定されていると考えられます。では、「良い語り」には独自の基準があるのでしょうか? さらに、当事者の「生の声」を通して語られることにどのような意味が与えられているのでしょうか?
今回は、以上のような問題意識を共有し、「当事者の語り」の新しい可能性を追及している取り組みとして、「Living Library(リビングライブラリー)」に焦点を当てて考えていきます。様々な困難を抱える当事者を「生きている本」として貸し出し対話の機会を設けることで、多様性に開かれた社会の実現に寄与しようとするリビングライブラリーの取り組みにおいて、「当事者の語り」はどのように捉えられているのでしょうか? このシンポジウムでは、イベント運営に携わっている東大先端研のメンバーをシンポジストに迎え、その意義と可能性を探り、「当事者の語り」を用いた従来のプログラムのあり方に一石を投じて新しい展望を拓きたいと考えています。