バリアフリーセミナー 第1回「聞こえのバリアフリー:なぜ補聴器は使われにくいのか」
イベント情報
開催日 | 2010年2月17日(水曜日)16時00分 - 17時30分 |
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開催場所 |
東京大学先端科学技術研究センター13号館1階会議室(旧教授会室) |
主催 |
先端研バリアフリープロジェクトでは、これから三回のセミナーシリーズを開催して「バリアフリーの今後」のビジョンを提示、皆様とのディスカッションの場を設けることになりました。
講師:大沼直樹(東大先端研 客員教授/オーディオロジー(聴覚障害補償学))参加費:無料
情報保障:手話通訳・要約筆記
問合せ:岡耕平 e-mail:oka(at)bfp.rcast.u-tokyo.ac.jp((at)を@に変えてお送りください)
※事前申し込みは不要です。
概要:
- 難聴には一般の外科的な傷害と違ってそれ自体に"痛み"というものがあるわけではありません。しかし“聞こえ“に関する問題は、人との関わりや難聴者を取り巻く社会・環境により、思いがけない"痛み"を伴うことになります。
- 補聴器を必要とする二つの世代ピークがあります。 一つは加齢による聞こえの不自由さに遭遇し、より良い聞こえを求める高齢難聴の人々、そしてもう一つは「新生児聴覚スクリーニング」が実施されるようになった結果、赤ちゃんの時から難聴が発見されるようになった聴覚障害幼児です。欧米では補聴器の選び方、フィッティング、使い方に関わる専門家として「オーディオロジスト」がいますが、日本にはそのような制度がありません。
- 補聴器は周囲の雑音も大きくしてしまい煩くて使い物にならないという誤解。それを払拭するような高性能なデジタル補聴器が出現しました。私自身も65歳の誕生日から補聴器を着け始め、「難聴当事者聴能論」を展開しつつあります。
- ダテ眼鏡のように「ダテ補聴器」を処方するには難問があります。バリアフリーな「透明補聴器」はどう作るか。宇宙、水中など特異環境での補聴器デザイン。「人工内耳」の進歩により難聴者はいなくなるかなど、補聴器の未来についても言及します。
※第2回、第3回のテーマ・講師は以下の通り
(日時・場所等は未定)。
第2回「関係論的なリハビリテーションをめざして:同化からつながりの模索へ」
講師:熊谷晋一郎(先端研特任講師/小児科医)
第3回「ロボットとバリアフリー」
講師:高橋智隆(先端研特任准教授/ロボットクリエーター)