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熊谷研究室のユーザーリサーチャー 牧野 麻奈絵さんが第9回マルコポーロ医学賞を受賞

  • 受賞

2021年10月20日

熊谷研究室(当事者研究分野)のユーザーリサーチャー 牧野麻奈絵学術専門職員が、日本渡航医学会が主催する「第9回マルコポーロ医学賞」を受賞しました。日本渡航医学会は、海外渡航者ならびに海外に勤務する邦人における健康管理に関する諸問題を学際的に研究し、これらの人々の健康を維持、増進することなどを目的とした学会です。マルコポーロ医学賞は、45歳以下の優秀な若手の演題発表者に贈られます。

ユーザーリサーチャーは当事者視点を持って研究を行う障害当事者で、東京大学では2018年度からトライアルで導入されています。現在、熊谷研究室には聴覚障害2名、精神障害1名、発達障害1名、肢体不自由1名がユーザーリサーチャーとして在籍し、それぞれ独自の研究テーマをかかげて研究しています。

【受賞演題】
聴覚障害者の移動時の快適性に関する当事者研究 ~機内エンターテインメントへの字幕付与に着目して~

聴覚障害者の間では、機内エンターティメント(IFE)に日本語字幕がないため、移動時の快適性が損なわれていることが良く語られます。今回、独自の機内快適性尺度を開発し、IFEに限らず、どのような点が聴覚障害者の機内快適性を損ねているか、包括的に調査したところ、IFE以外に、空間快適性が低い傾向にあることを発見しました。また、当事者団体、空港会社や航空会社へのインタビューを通じ、IFEへの字幕付与を推進する上で何が障壁となっているか、その一端を明らかにしました。

【コメント】
様々な専門性をもつ熊谷研メンバーの支援のもと、オンラインインタビュー調査への情報保障の付与、日本語が第二言語である聴覚障害者向けに手話アンケートを作成できたことは、研究環境のダイバーシティに貢献しうる成果の一つだと感じています。皆様の手厚いお力添えに心から感謝致しております。

  • 牧野麻奈絵さん
  • 牧野 麻奈絵さん

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