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東京都の抗体陽性率検査結果について(記者会見)

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2020年5月15日

1.会見日時:

2020年 5月15日(金)12:00~13:00 

2.会見場所:

オンライン会見

3.発表者:
児玉 龍彦
(東京大学 先端科学技術研究センター がん・代謝プロジェクト プロジェクト リーダー/東京大学名誉教授)
川村 猛
(東京大学 アイソトープ総合センター 准教授)
4.発表概要:

東京大学先端科学技術研究センターがん・代謝プロジェクトと、全国の6つの大学・研究機関からなる新型コロナウィルス抗体検査機利用者協議会では、次の結果を得ましたので、本日12時にZOOMウェビナーで発表します。

URL:
https://zoom.us/webinar/register/WN_L_tOmFCaQmmxuSLrN3f8nw

5.発表内容:

  • 都内一般医療機関で5月1日または2日に採取され、(株)LSIメディエンスから匿名化提供された10代から90代の500検体で、3例が抗体陽性であった。
  • 陽性例は20代、30代、50代いずれも男性であった。

今回の測定
都内の一般医療機関で採取され、臨床検査企業で委託測定に使われた残余検体を日本臨床検査医学会の2017年改定見解に従い、大学の倫理委員会で承認を受け匿名で供与を受けた検体を定量的に多数を自動化測定する。

目的 
都内の医療機関に一般的に受診した方のランダムな罹患率を精密に定量数値で知ることにより都内の罹患率を推定するとともに、医療機関の感染拡大のリスクを知る。

分布
(株)LSIメディエンスで匿名化された都内医療機関で、5月1日または2日に採血され検査目的で使われた10代から90代の男女ほぼ同数の500名。年齢と性別以外は情報はない。

次回予定
6月初頭に500検体を予定する。(株)LSIメディエンスの協力により東京都で採取された匿名化残余検体を提供いただく。

化学発光法による定量化
血液中の抗体 IgG、IgMを、共通の標準試料でキャリブレーションし、定量的に多数(1日500検体)を全自動で、血液サンプル(血清または血漿0.5ml)で比較的安全に迅速に測定する。

開発経緯
我々は、15年前からJSR(株)と、抗体測定のためのノイズの少ないビーズ開発を進めてきた。中国では化学発光試薬の世界最大のメーカーYHLO社がJSR社ビーズの使用機器の開発を進めてきた。今回の武漢での新型コロナウィルスの発生に伴い、武漢に10日間で作られた火神山病院に医療関係者千名以上が参加し、測定機器の開発が進められ、2月15日に測定キットが作られ8万人規模の測定が始まり、改良が進められた。武漢をはじめ中国、タイ、フランス、ドイツで130台が使用され世界標準となっている。JSRとともに、ビーズ開発に関わった東大児玉を中心に、日本への導入が計画され、4月22日村上財団およびPWJの寄付により東大病院、ついで様々な財源で、慶應病院、民間共同研究で東大先端研、村上財団PWJの寄付で、東京都医学総合研究所に設置、さらに京都府医師会の要請により村上財団とPWJの寄付で京都府立医大に、民間共同研究で阪大病院に民間資金で設置予定。
日本医師会有識者会議ホームページで詳細は開示(本日)予定です。

6.問い合わせ先:

東京大学 先端科学技術研究センター
がん・代謝プロジェクト プロジェクトリーダー 児玉 龍彦(こだま たつひこ)

7. 添付資料:
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