1. ホーム
  2. ニュース
  3. 先端研ニュース
  4. 先端研 学生の受賞について(2021年6月)

先端研 学生の受賞について(2021年6月)

  • 受賞

2021年6月23日

辻村 真樹さん(石北研究室 M2)が、第47回生体分子科学討論会 優秀ポスター賞を受賞

  • 辻村 真樹さん
  • 2021年6月5日、理論化学分野 石北研究室 辻村 真樹さん(工学系研究科応用化学専攻修士課程)が、第47回生体分子科学討論会において、若手研究者及び学生の優れたポスター発表に対して授与される「優秀ポスター賞」を受賞しました。

    受賞した研究について:
    微生物型ロドプシンは光応答性の膜タンパク質であり、生体活動を光で制御する光遺伝学への応用が注目されています。微生物型ロドプシンは、色素であるレチナールが7回膜貫通ヘリックス構造に結合した共通の構造を持つにも関わらず、多様な分子機能 (イオン輸送やセンサーなど)、吸収波長 (450-600 nm) を示します。私たちは、分子機能と吸収波長に重要なアミノ酸残基が共通していることに着目し、QM/MM法という計算化学的な手法を用いて、様々な機能を持つ微生物型ロドプシンの吸収波長の制御機構を網羅的に解析しました。分子機能に重要な3つのアミノ酸残基が吸収波長を支配的に決定していることから、微生物型ロドプシンの吸収波長には、その分子機能が直接投影されていることを明らかにしました。

    今後の抱負・感想:
    このような賞をいただくことができ、大変光栄に思います。多くのディスカッションをしていただいた石北央教授、斉藤圭亮准教授、野地智康助教、ならびに研究室の皆様に感謝申し上げます。今回の受賞を糧に、微生物型ロドプシンの分子機構の解明に励んでまいります。

中山 盛雄さん(中村研究室 D1)が、 日本気象学会2021年度春季大会「松野賞」を受賞

  • 中山 盛雄さん
  • 2021年5月31日、気候変動科学分野 中村研究室 中山 盛雄さん(理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程)が、 日本気象学会2021年度春季大会において「松野賞」を受賞しました。「松野賞」は大学院生自身が主体的に行った独創性の高い顕著な成果の得られた研究について、大会における優れた発表を表彰するものです。

    受賞した研究について:
    「南半球傾圧環状モード変動に関わる移動性擾乱の力学」
    本研究は、日本を含む中高緯度域の日々の天候を左右する移動性高低気圧活動の大規模変動に関するもので、擾乱活動が高い東西一様性と約25日の周期性を持って強弱を繰り返す傾向が近年明らかになりました。この「傾圧環状モード変動」は陸地の少ない南半球で特に明瞭で気象予測の観点からも重要な変動ですが、そのメカニズムの解明はまだ途上にあります。 本発表では、個々の移動性高低気圧の3次元構造の変調が、傾圧環状モード変動を特徴付ける擾乱振幅の変動に重要な役割を果たしうることを初めて指摘しました。 これは、変動メカニズム解明に向けて大きな手がかりとなると考えられ、今後の研究でさらに深めていきたいと思います。

    今後の抱負・感想:
    このたび日本気象学会より松野賞をいただきました。大変嬉しく感じるとともに、身の引き締まる思いです。今回の受賞は、日頃から私を支えて下さる中村尚研究室・小坂研究室のみなさま、特に、指導教員としていつも熱心にご指導下さるとともに、学会発表など様々な挑戦の後押しをして下さる中村尚教授あってのことであり、心より感謝申し上げます。また、昨今の困難な状況の中で、大規模な学会をオンライン開催して下さった日本気象学会の関係者のみなさまに謹んで御礼申し上げます。 研究はまだまだ発展途上です。本賞を励みに研究をさらに発展させられるよう、また、それを通じて私自身が成長していけるように努めてまいります。引き続き、ご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

ページの先頭へ戻る