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気候変動科学分野の宮本 歩 特任研究員と中山 盛雄さんが国際ワークショップで若手研究者・学生優秀発表賞を受賞

  • 受賞

2021年7月28日

気候変動科学分野 中村尚研究室の宮本 歩 特任研究員と中山 盛雄 さん(理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程)が、2021年6月15日に開催された国際ワークショップ:International workshop for mid-latitude air-sea interaction において、若手研究者・学生による優れた発表を表彰するEarly Career & Student Presentation Awards(若手研究者・学生優秀発表賞)を受賞しました。

  • 宮本 歩さん
  • 宮本 歩 特任研究員

    受賞した研究について:
    「Seasonal Variations of the Mascarene High over the South Indian Ocean(南インド洋亜熱帯高気圧の季節変動の研究)」
    各大洋の亜熱帯域には,亜熱帯高気圧とよばれる大規模な地上高気圧が停滞しています。このうち、南インド洋の亜熱帯高気圧は、冬にかけて中心を西に移しつつ勢力を強化するという他の大洋の高気圧にはない独特な特徴を示すことが知られていました。 この研究では、中緯度南インド洋の暖流であるアガラス海流系からの熱放出が活発な移動性高低気圧活動を維持すること、そしてその移動性高低気圧活動に伴う熱・運動量輸送が南インド洋冬季の亜熱帯高気圧強化に重要であることを、数値実験から明らかにしました。

    今後の抱負・感想:
    この度は賞をいただくこととなり大変光栄に思います。対象となった研究は、私が博士課程から継続して中村尚研究室で行ってきた研究です。研究の遂行にあたっては、中村尚教授をはじめとする中村研究室・小坂研究室の皆さまに日頃から支えていただき、大変感謝しております。また、コロナ禍の中で素晴らしいオンライン学会を運営してくださった学会関係者の皆さまにも御礼申し上げます。この賞に恥じないように今後も研究に邁進し、気象学・気候学の発展に貢献していきたいと思います。

  • 中山 盛雄さん
  • 中山 盛雄 さん

    受賞した研究について:
    「Influence of a Midlatitude Oceanic Frontal Zone on the Baroclinic Annular Mode in the Southern Hemisphere(南半球傾圧環状モード変動への中緯度海洋前線帯の影響)」
    本研究の対象は、日本を含む中高緯度域の日々の天候を左右する移動性高低気圧活動です。近年、高い東西一様性と約25日の周期性を持って擾乱活動が強弱を繰り返す傾向が見出されました。この「傾圧環状モード変動」は陸の少ない南半球で特に明瞭で気象予測の観点からも重要です。本研究では、暖流と寒流の合流域に形成される顕著な海面水温勾配「中緯度海洋前線帯」が、傾圧環状モード変動に重要な影響を与えることを初めて明示しました。

    今後の抱負・感想:
    本国際ワークショップでは、国内外の多くの研究者と議論を交わすなど、貴重な経験ができました。このような場で研究を評価いただけたことは、大変光栄なことです。いつもお世話になっている中村尚研究室・小坂研究室の皆様に深く感謝申し上げます。本賞を励みに、さらに研究に邁進してまいります。

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