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12月14日 第5回先端研セキュリティ・セミナーの開催

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2018年12月21日

12月14日に、第5回先端研セキュリティ・セミナーが開催されました。ロンドン大学SOAS(東洋アフリカ学院)のグローバル思想・比較哲学講座教授とケンブリッジ大学ヒューズホールのフェローを兼任するアルシン・アディーブ=モガッダム教授(Arshin Adib-Moghaddam, Professor in Global Thought and Comparative Philosophies at the School of Oriental and African Studies, University of London and Fellow of Hughes Hall, University of Cambridge)をお招きし、変容する中東国際秩序の根底にある政治的・戦略的な動き、そして思想的・文明的な潮流に関して、ディスカッションを行いました。

アディーブ=モガッダム教授は講演 “After the American Hegemony: Iran and the West Asia in Regional and Global Context” で中東の国際秩序を分析する既存の概念と枠組みを批判的に検討し、冷戦期の二元的秩序から冷戦後の一元的秩序を経て多元的秩序に向かう変容の過程として現状を捉え直しました。

モデレーターの池内恵教授(グローバルセキュリティ・宗教分野)との間で、中東国際秩序を方向づける地域内外の主要な大国の特定とそれぞれの性質、相互関係の検討が行われた上で、米イラン関係の今後、対イラン制裁の効果と短期的・長期的影響について、イランやイスラエルなど異なる視点からの分析が講演者と参加者の間で行われ、熱のこもった緻密な議論が戦わされました。

ペルシア系の家系に属しイスタンブルに生まれドイツで育ったロンドン大学の教授という、真にグローバル社会を体現したコスモポリタンな知識人としてのアディーブ=モガッダム教授に対し、会場の参加者からは、ポピュリズムが流行し強権的指導者がもてはやされる傾向のある現代社会についての見解を求める質問が寄せられるなど、専門分野を超えた質問が会場から数多く寄せられ、議論はセミナーを終了した後も長時間続けられました。

1講演アディーブモガッダム教授

2講演風景2

3紹介モデレーター

4紹介近著

5議論の風景

6記念撮影 (002)

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