第27回国際学生対抗バーチャルリアリティコンテストでLaval Virtual賞を受賞来年4月にフランスで開催される欧州最大のVR展示会であるLaval Virtualに出展!
- 先端研ニュース
2019年11月26日
2019年11月16日~17日に東京テレコムセンタービルで開催された、第27回国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト(IVRC 2019:International Virtual Reality Contest)に稲見・檜山研究室の荒川陸さん・下林秀輝さん(情報理工学系研究科 修士課程1年)・岡本直樹さん (学際情報学府 修士課程1年) と神宮亜良太さん (工学部計数工学科 4年)が参加し、Laval Virtual賞を受賞しました。
荒川さんから届いた受賞報告と今後の研究への意気込みを掲載します。
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今回私たちが参加した国際学生対抗バーチャルリアリティコンテストは、学生が創作したバーチャルリアリティに関連する体験作品の新規性やインパクトを競うコンテストです。
1993年から開催され長い歴史を持つ本大会は今年、100以上の応募があり、私たちの作品はLaval Virtual賞を受賞しました。来年の4月にフランスで開催される欧州最大のVR展示会であるLaval Virtualに出展することが決まりました。
私たちの作品は「きになるき: Be In‘tree’sted In」 というタイトルで、視覚・聴覚・触覚など様々な感覚を通じて、木になった感覚を提供し、四季を体験するコンテンツです。また受動的な存在である木の体験と対比して、観客が木の模型を通して体験者の世界に干渉するインタラクティブ性を実現しました。例えば、観客が木の模型の枝に鳥を置くと、システムがそのイベントを認識し、体験者の感じている世界に鳥が現れるといった体験ができます。観客は前方に投影されたプロジェクションによってイベントを楽しめます。


・選出時の様子、選出された感想、これからの意気込み
普段あまり意識することのない木になりきり、その世界の様々なイベントを体験できるという世界観が評価され受賞につながりました。表彰式ではLaval VirtualのディレクターであるLaurent Chrétien氏から賞を授与されるとともに、環境問題に意識を向ける作品としての可能性を期待されました。およそ半年間試行錯誤を重ねたものが、目標にしていた賞を受賞し、嬉しい限りです。来年の4月にはフランスでの展示になりますが、そこで良い評価を獲得するとさらなる国際展示の機会に繋がるので、引き続き開発を続け、より面白いものを創作していきます。具体的には、各感覚提示装置の改善に加え、観客が木の体験者に与えることができるイベントを様々な観点から模索していきます。
