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研究成果:ブリ類の性決定遺伝子を発見

  • 研究成果

2019年6月5日

「動物の性 (卵巣をもつか精巣をもつか) を決定する実効物質は、ステロイドである」という説は20世紀前半から存在しています。しかしながら、ヒトやマウスについては、「ステロイドは性決定自体には必要ない」ということがこれまでの研究で明らかとなっています。
ただし、胎盤をもたない動物(有袋類・爬虫類・両生類・魚類)については、本説の当否はいまだ決着がついていません。

今回、先端研の山下雄史特任准教授(ニュートリオミクス・腫瘍学 分野)らが参加した研究チームが、ブリ類の性染色体を遺伝学的な手法で解析した結果、ブリ類の性が、ステロイド代謝酵素遺伝子上の雌雄差(一塩基のみ)により決まることを明らかにしました。
この結果は、ステロイドが性を決めている動物がいることが明確に示したものです。

本研究成果は、2019年6月3日付でCurrent Biology誌に掲載されました。

【論文情報】
雑誌名:Current Biology
論文タイトル:A SNP in a steroidogenic enzyme is associated with phenotypic sex in Seriola fishes
著者:Takashi Koyama, Masatoshi Nakamoto, Kagayaki Morishima, Ryohei Yamashita,Takefumi Yamashita, Kohei Sasaki, Yosuke Kuruma, Naoki Mizuno, Moe Suzuki, Yoshiharu Okada, Risa Ieda, Tsubasa Uchino, Satoshi Tasumi, Sho Hosoya, Seiichi Uno, Jiro Koyama, Atsushi Toyoda, Kiyoshi Kikuchi, Takashi Sakamoto

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