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東京大学稷門賞と先端研新棟建設

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2010年12月9日

先端研の6階建ての3号館と4号館に挟まれていた、2階建ての「22号館」が無くなって、約1年が経ちました。その後に少しずつ立ち上がってきたのが、来年の完成時に7階建てとなる、新エネルギー関連の研究施設です。
10月5日に新日本石油株式会社(現:JX日鉱日石エネルギー株式会社)に対して授与された、東京大学稷門賞(*)は、2006年から実施されている同社とのトライアル連携及び上述した、エネルギー問題の総合研究拠点整備へ向けた「先端科学技術研究センター新3号館」建設費用の寄附と、連携活動の中で世界に先駆けて新型の太陽電池の開発に成功するといった成果が挙げられていることが評価されたものです。授与式においては、濱田純一東京大学総長から、JXホールディングス株式会社代表取締役会長西尾進路様に賞状と盾が手渡されました。
先端研では、これまでも「エネルギー・環境」を重要な研究領域のひとつと考えて、とりわけ同社が第一号となったトライアル連携は、研究開発活動にこれまでの取組にはない広がりと深みをもたらし、他研究機関に先駆けて産学連携の新たなスタイルを提示することになりました。今日では、両組織間での取組は「連携」から「融合」へと発展を遂げつつあります。また2009年2月には、さらなる一体的な研究開発の体制構築を目指し、先端研内に「ENEOSラボ」が開所されました。ここには現在、JXの研究員数名が常駐し、先端研スタッフと共同で研究活動に従事しています。このENEOSラボはまた、先端研の進めるエネルギー・環境分野の総合的研究開発拠点(Solar Quest)の一角を担うものです。
今般の稷門賞受賞により、産学連携のさらなる深化発展や海外機関との連携も視野に入れた、より広範な活動の展開拠点としての役割を果たすことが大いに期待されています。

(*)「稷門」とは、中国の戦国時代の斉(現在の山東省)の首都の城門の名前です。斉の威王、宣王が学者を厚遇したので、斉の都に天下の賢者が集まり、学問が栄えたという故事をこの賞の名称は踏まえています。稷門付近は「稷下」と呼ばれ、多くの学者が集まったことから、「稷下の士」という言葉も生まれました。(出典『史記』)
(東京大学のウェブサイトより)


図1
西尾会長(左)と濱田総長

図2
関係者一同(後列右から4番目が中野所長、5番目は宮野前所長)

図3
建設中の新棟
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