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ニオイをテーマにセミナー開催 
目指すは「アートと科学の融合!」

  • 先端研ニュース

2011年9月16日

ニオイについてさまざまな観点から考える「香研究会」(渡辺えり代代表)のセミナーが9月16日、東大先端研内で開催されました。
香研究会は、日本で古くから継承された”香“の良さを見直し、アートと科学の融合を目指して、香りの専門家や研究者、芸術家を招いたセミナーを定期的に開催しています。先端研からは昆虫の嗅覚について研究している神崎亮平教授(生命知能システム分野)も同研究会に参加。この日は奈良国立博物館学芸部長の西山厚氏が「光明皇后と正倉院の香薬」をテーマに講演し、一般市民ら約50人が耳を傾けました。
西山氏は聖武天皇が崩御した後、光明皇后が正倉院に献納した袈裟やベッド、全浅香などの宝物について解説。「長岡京時代には香は『香薬』と呼ばれ、薬と信じられていた」と説明し、光明皇后が幼い子どもを病気で亡くした後に、病苦のある人々に役立ててもらうため、「麝香」などの香薬60種類を正倉院に献納したエピソードなどを紹介しました。
神崎教授は「ニオイは私たちの生活の安全や安心などの分野においても重要性が高くなっている。香りには少ない成分で異性を引き付けるフェロモンの香りから香料や香道のように文化レベルまで昇華された香りまで数多くあり、今後も香りについて科学の視点から解明していきたい」と話していました。

 

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奈良国立博物館学芸部長の西山厚氏が「光明皇后と正倉院の香薬」をテーマに講演した

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正倉院に所蔵されている香についての解説に耳を傾ける参加者

 

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