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機能性材料の開発:社会の進歩を担う使命感

研究内容 機能性材料の開発:社会の進歩を担う使命感 化学認識機能材料 教授 宮山 勝

強誘電体の機能設計

強誘電体とは、電界を与えなくても自発分極している、つまりプラスとマイナスの電気を持つ部分が存在している誘電体のことです。その強誘電体は大きな電界を与えるとそれらが配列する性質を持つため、その特性を利用して、コンピューターの不揮発性メモリー(電源を切っても書き込まれたデータが消えないメモリーのこと)などへの実用化が進められています。強誘電体はまた、圧電性、つまり力を加えると電圧が発生するという性質も持っています。外からの力によりプラスとマイナスのバランスがずれるために起こる現象で、近くに金属片があれば瞬間的に放電します。ちょうど火打石を叩くと火花が出るのと同じ性質です。

強誘電体の結晶中には、原子の抜けた孔や添加物によって原子の並び方が規則的でない部分があり、「格子欠陥」と呼ばれます。これらは強誘電体の特性を向上させたり悪化させたりするので、その格子欠陥を制御する研究をしています。たとえば、酸素の欠損は特性を悪くするので、多くの酸素と結合する他の金属元素を加えて酸素を取り込み、欠損がなくなるようにするといった制御です。こういった制御により、これまではよく知られていなかった物質でも、大変優れた特性を持つものがあることが分かってきました。

現在使用されている強誘電体の多くは、成分として鉛を含んでいます。そこで、上述した格子欠陥制御により、人体に悪影響を及ぼす可能性のある鉛を含まない強誘電体を使えるよう研究を進めています。

電気化学スーパーキャパシタの実現

その他に、電気化学スーパーキャパシタの開発にも取り組んでいます。これは、リチウムイオン二次電池の性能を向上させ、燃料電池システムの補助電源や電気自動車にも対応できるものです。

リチウムイオン二次電池は携帯電話やノートパソコンなどの製品への利用が進んでいますが、今まで以上の性能、特に電気を多く充電できる機能(高容量)と、瞬間的に電気を放出・蓄積する機能(高速充放電)の二つを兼ね備えることが求められています。

この二つの機能を同時に備えるためには、リチウムイオン二次電池の電極のナノ構造を制御する必要がありますが、それをナノシートの複合化という手法を用いて実現しようとしています。これは、層状の構造を持つ素材(層状構造体)を一枚一枚はがして厚さ2?3nmのナノシートにし(層間剥離)、それらを再度組み合わせて(再構築)、電極材料に応用するという研究です。

社会の進歩を担うという使命感

このような機能性材料の開発は、一見地味ですが、それを用いるデバイスやシステムに大きな変化をもたらします。宮山研究室は情報化社会への進展やエネルギーの有効利用といった課題に、その基盤となる材料を革新するという観点から研究に取り組んでいます。

聞き手:小関珠音

(2006年9月21日)

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