細胞連関医科学分野 星野研究室
ナノ微粒子エクソソームが司る疾患機構を解明する
エクソソームは全ての細胞から産生される50-150nmサイズの微粒子で、元々は細胞の不要物を処理する機構と考えられてきました。しかし近年、産生細胞から別の細胞へ取り込まれることが明らかとなり、新たな細胞間コミュニケーションツールとして注目を浴びています。エクソソームの中には、mRNA、miRNA、タンパク質、脂質、さらに二重鎖DNAなど、元の細胞由来の物質が含まれていることが報告されています。また、様々な疾患に関わるエクソソームが正常細胞に取り込まれ、取り込み先の細胞の形質変化をもたらしていることも示されてきました。Hoshino Lab.ではこのエクソソームに着目し、様々な病態に関わる可能性を解明することで将来的には治療につながるパラダイムシフトを起こすことを目指して研究しています。
エクソソームが司る疾患機構の解明
がん、妊娠高血圧症、自閉スペクトラム症、統合失調症、アルツハイマー病、など様々な疾患におけるエクソソームの臓器連関が病態の発症や進行にどの様に関わるのか調べています。様々な疾患とエクソソームの関係を解析することで、正常時でのエクソソームの役割についても明らかにしていくことを目指しています。
エクソソームの多様性を紐解く
エクソソームはそのサイズ、電荷、含有分子など様々な観点から非常に多様な集団であることがわかっています。シングルエクソソーム解析や、なぜ多様なエクソソームが産生されるのか、その機構に迫ります。
エクソソームが司る疾患機構の解明
エクソソームによる臓器連関:エクソソームの臓器連関が病態の発症/進行にどの様に関わるのか、そして正常時での役割についても明らかにしていくことを目指す
★ラボメンバーの声
星野研ではがんや自閉症といった病態時だけでなく、老化や妊娠など生理現象に至るまで全身におけるエクソソームの機能解明を目指 しています。多様性を受け入れるラボの雰囲気は様々なバックグラウンドを持つラボメンバーや世界各国からの研究者に加え、スタッ フの子供からラボ見学の高校生まで集まる優しくも刺激的な空間です。(特任研究員)
年齢や性別、国籍が違ってもお互いに研究者として尊重しながら実験を進めているラボです!学生から教授まで全員が1つの部屋に机 を並べているので、研究の進め方や実験のやり方などの相談も気軽にできるところが他のラボにはない魅力です。(博士課程学生)
メンバー同士の関係は非常に親密で、異なる分野の背景をもちながらも、活発なディスカッションを通じてお互いに刺激し合い、成長しています。また,突然お花見に出発したり,急にジェンガをしたりする自由人の集まりです。自由で柔軟な雰囲気が特徴で、研究に関係なく予測不可能な出来事が日常的に起こる研究室です!(博士課程学生)
メンバー
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- 星野 歩子 教授
専門分野:分子生物学、エクソソーム生物学、疾患生物学
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