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政治行政システム分野 牧原研究室

オーラルヒストリーによって政治・行政現象を解明する

(1)オーラル・ヒストリー・プロジェクトと政治史
官邸機能研究、戦後政治研究などを中心に、インタビューと史料の分析を行っています。自由民主党と官僚制の相互作用について重点的に研究を進めています。また民主党政権成立前後の統治構造改革についても研究に着手しています。

(2)比較行政学研究
先進諸国を中心とする官僚制の比較分析。先進諸国の統治機構改革・行政改革とりわけイギリスの大都市政治の分析を当面の課題としています。

(3)司法政治研究
明治期以降の日本における司法の政治史研究。戦後の最高裁判所の政治的機能に関する研究に取り組んでいます。

(4)先端公共政策研究
理論と実務、自然科学と社会科学をクロスオーバーさせた研究。とりわけ東日本大震災後の復興過程の研究と、そのアーカイブ化に重点的に取り組んでいます。

ミニコラム
牧原の仕事は、日本の行政システムを実態に即して研究し、その姿を明らかにしていくことだ。日本の政治は長く自民党の長期政権を特徴としてきた。ゆえに政治学の世界で自民党研究は盛んに行われている。しかし、自民党政権が踏襲してきた「官僚主導の行政」については、官邸研究や大蔵省研究といった各パーツの研究はあるものの、行政システムをトータルで見ようという研究はなかった。
「行政は『システム』としてのプロセスがまるで見えないんです。僕はそれを“透視”してみたかった」
牧原はそこで、第二次世界大戦中から戦後、とくに1950年代の行政の実態を探る研究からスタートした。
15年をかけたこの研究は『内閣政治と「大蔵省支配」』として出版され、政官関係と行政の構造を明らかにした力作としてきわめて高い評価を受けた。
ただ、牧原の研究は50年代を描き出すだけにはとどまらない。
「僕の研究では過去の点をつなぎ、経時的な『変化』を明らかにしようとしています。すると現在が見えてくる。さらに、少し先の未来も見える。その知見は、この国の官僚制や行政を社会が理解する助けにもなるのではないか。そういう思いから、メディアや国に求められた時には自分の見解を発信しているんです」
牧原は、ただ目を凝らすだけでは見ることができない、行政の内部構造を透視して社会に見せてくれる。一枚きりのレントゲン写真ではなく、時間にともなう変化をとらえる連続写真で。(UTOKYO VOICES 095より)

メンバー

  • 牧原 出 教授
  • 専門分野:政治学・行政学

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