研究者一覧

- 特任講師Project Lecturer
- 山形 一行YAMAGATA Kazuyuki
- ニュートリオミクス・腫瘍学 分野
略歴
2002年 3月 | 筑波大学第二学群生物資源学類 |
---|---|
2007年 3月 | 筑波大学大学院生命環境科学研究科 |
2007年 4月 | 筑波大学先端学際領域センター 研究機関研究員 |
2009年 4月 | Harvard Medical School/Boston Children's Hospital, post-doctoral fellow |
2014年 6月 | 同志社大学 特任助教(2014.6~同月末 嘱託研究員) |
2017年 4月 | 千葉大学大学院薬学研究院 特任助教 |
2019年 4月 | 千葉大学大学院医学研究院 特任助教 |
2019年 10月 | 千葉大学大学院医学研究院 助教 |
2025年 4月 | 東京大学先端科学技術研究センター 特任講師 |
研究分野
幹細胞研究者にもがん研究者にも怒られてしまいますが、すごく乱暴にまとめるとヒトES細胞とヒトがん幹細胞は似た特性を持っています。例えば
1)抗がん剤耐性能を持っている
2)細胞分裂回数に制限がない
3)未分化性マーカーが高発現している
などです。
私はヒトES/iPS細胞を用いて抗がん剤耐性機構を探る研究に携わってきました。その研究の過程で、ヒトES/iPS細胞は抗がん剤処置すると異常分化することを偶然発見しました。この異常分化機構を調べていくと、データベース上でヒトにしか存在しない機能未知のlncRNAがその異常分化を誘導する因子であることを見出しました。その上、そのlncRNAが抗がん剤対性能を獲得するメカニズムの一端を担うことを明らかにすることができました。
A Tamura and K Yamagata et al. Nature communcation (in press).
この研究以外にも、私はこれまで生体のシグナルに応答してどのように遺伝子の発現がオンになるのか研究を続けてまいりました。具体的には、胆汁酸が糖代謝に寄与すること(JBC, 279(22) 23158, 2004、IJMM 19(5) 751 2007)、酸化ストレスによるタンパクのアルギニンメチル化がインスリンシグナルを直接遮断する仕組み(Molecular Cell 32(2) 221 2008、PNAS 108(15) 6085 2011、Cell Metabolism 13(5) 505 2011)、白血病で高頻度に体細胞変異の起こる機能未知ドメインの役割(JB, 161(4) 327 2017)を明らかにしました。このような生化学・分子生物学・エピジェネティクスの分析手法を柱に、難治性・治療抵抗性がんに対する核酸創薬シーズの創出を目指します。
受賞
- 2005年 4月 日本学術振興会 特別研究員(DC2)
- 2007年 12月 The 2nd JST-ERATO Yamamoto Environmental Response Project International Symposium, Most Impressive Poster Presentation Award
- 2008年 6月 内藤記念科学振興財団 第37回 内藤記念特定研究助成金 受領
- 2009年 2月 井上科学振興財団 第25回 井上研究奨励賞
- 2009年 4月 上原記念生命科学財団 リサーチフェロー
- 2010年 4月 日本学術振興会 海外特別研究員
- 2011年 1月 Human Frontier Science Program, long term fellow
- 2018年 9月 日本生化学会 JB論文賞
- 2025年 4月 LSBM_conference 2025 poster award, LSBM conference 2025
キーワード
幹細胞、がん、エピゲノム、生化学、分子生物学