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「東京大学先端科学技術研究センター×いわき市連携協定7周年記念講演会『いわきが創る未来 先端研究と学びとともに』」を開催

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2024年4月8日

3月30日、いわき市のいわき産業創造館6F企画展示ホールにて、「東京大学先端科学技術研究センター×いわき市連携協定7周年記念講演会『いわきが創る未来 先端研究と学びとともに』」を開催しました。
主催の東京大学先端科学技術研究センター(以下、先端研)所長、杉山正和教授(エネルギーシステム分野)が、いわき市を訪れるたびに温かい気持ちになり、いわき市と先端研との6年間の連携協定について今後への期待を語り挨拶としました。続いて、同じく主催であるいわき市の内田広之市長が、市のエネルギー産業との深いかかわりと歴史を振り返りながら、再生可能エネルギーへの抱負を語り、挨拶としました。

  • 主催の挨拶をする内田広之市長
  • 主催の挨拶をする内田広之市長

プログラムでは、杉山所長が「異分野の掛け算で未来への扉『先端』を拓く」と題し、専門の再生可能エネルギーや太陽光発電や水素について少し触れたうえで、先端研の歴史から幅広い専門分野をもった研究者たちが集まり、お互いに刺激を与えあいながら、社会の未来を創造する研究所について話をしました。

  • 先端研を紹介する杉山正和所長・教授
  • 先端研を紹介する杉山正和所長・教授

次に、稲見昌彦副所長・教授(身体情報学分野)が「広く聴き、互いに識(し)ることで深める先端的な学び」と題し、AIでも人間でもたくさんの情報を得ることで良い発信ができ、また良い情報を得るためには自身でも有益な情報を発信することが重要であるとして、広報誌「先端研ソーシャル・レビュー」の取り組み、いわき市の特集について話をしました。

  • 情報の発信について話をする稲見昌彦副所長・教授
  • 情報の発信について話をする稲見昌彦副所長・教授

近藤武夫教授(社会包摂システム分野)は、「地域でのインクルーシブな『学び』と『働き』を共創する」と題して、事故にあったり病気になったり、生まれつきの障がいで、ほかの人と同じに働いたり学んだりが難しい人たちと健常者の人たちが同じように、クラスメートや職場の同僚として分断や分かれ目がない形で、学んだり働く社会を実現するための、超短時間雇用についてなどさまざまな取り組みについて紹介をしました。

  • インクルーシブな社会を共創する取り組みを紹介する近藤武夫教授
  • インクルーシブな社会を共創する取り組みを紹介する近藤武夫教授

続いて、近藤早映准教授(地域社会システム工学分野)は、「いわき発プロアクティブ人材の育成を通じて地域の持続性を考える」と題して、地方都市の中心市街地の活性化に向けた取り組みに関する研究について、いわき市での人材育成の活動の紹介を交えて話をしました。

  • いわき市での取り組みについて話をする近藤早映准教授
  • いわき市での取り組みについて話をする近藤早映准教授

飯田誠特任准教授(附属エネルギー国際安全保障機構)が後半のパネルディスカッションについて話をしました。その中で、先端研がいわき市と連携協定を結んだ後、再生可能エネルギー(風力)における取り組みを、いわき地域はもとより福島県浜通り地域にも、震災以降の活動を整えていけるよう6年間取り組んできた思いを語りました。

  • パネルディスカッションについて説明をする飯田誠特任准教授
  • パネルディスカッションについて説明をする飯田誠特任准教授

後半は、飯田特任准教授のファシリテーションのもと、杉山所長、稲見副所長、近藤武夫教授、近藤早映准教授がパネルディスカッションを行いました。会場の参加者は「イマキク」アプリに質問等を入力し、司会のFMいわきのDJベティさんがリアルタイムで紹介し、パネラーたちが答えるスタイルで進行しました。

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参加者からは、進路を決めたりする際に「興味があることがないときには、どうしたらよいでしょうか」という問いが寄せられ、パネラーである先生たちがそれぞれの専門性を見つけるまでのエピソードを披露しました。質問を通して、パネラーの先生たちからは、興味を探すのは自分の中ではなく他人の中にあり、勉強をしたり知識を身につけたりすると、自分とは興味の異なる興味を持つ隣人、そのまた隣人との会話やつながりができ、これが人を通じてつながるネットワークとなり、コミュニケーションとなるという話が展開されました。研究にもテロワールがあり、地域を深めると世界を知ることができるようになるという考えも披露されました。
会場の学生からの「学生のうちに学んだ方がいいことは?」という問いには、新しい技術が生活を変えていく環境にある世代は一生学びが必要になる世代として、「学び方を学ぶことが大切だ」という答えがありました。

  • 会場の声を披露するFMいわきのDJベティさん
  • 会場の声を披露するFMいわきのDJベティさん

また、「先生たちの夢は何ですか?」という問いには杉山所長が「資源の有限さにとらわれない、無限の幸せを皆でつくる取り組みをしたい」と語りました。

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最後に、飯田特任准教授より、先端研のさまざまな教員たちといわき市、浜通りの復興をテーマに、より良い世界をつくるために地域のみなさんと一緒に協力をしていきたいと閉会の挨拶を述べ、講演会の幕を閉じました。

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