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航空宇宙モビリティ分野の国際共同研究チームがCAS2026 Best Paper Awardを受賞

  • 受賞

2026年7月23日

 2026年6月19日~20日に東京大学本郷キャンパスで開催された国際会議 Complex Adaptive Systems 2026(CAS2026)において、東京大学航空宇宙モビリティ研究室を中心とする国際研究チームの論文が Best Paper Award(最優秀論文賞)を受賞しました。本研究は、令和6年度に採択された国土交通省交通運輸技術開発推進制度の研究課題「管制情報処理システムの開発・改修プロセス効率化手法の実装による新たな管制支援システムの研究開発」(課題番号:No. JPJ002223)の一環として実施されたものです。伊藤恵理教授をプロジェクトリーダーとして、関根將弘助教を中心に実施された国際共同研究の成果です。

【受賞論文】
 Katsuhiro Sekine, Tomoki Mori, Ren Sato, Mustafa Özdemir, Kiyoto Oshio, Philippe Bouchaudon, and Eri Itoh. “Modeling Propagation of Tactical Altitude Interventions for Contrail Avoidance in a Socio-Technical Air Traffic System”. Proceedings of the Complex Adaptive Systems 2026 (CAS2026), June 2026.

【研究の説明】
 本研究は、航空交通管理を人・技術・制度が相互作用する複雑適応社会技術システム(Complex Adaptive Socio-Technical System)として捉え、飛行機雲削減を目的とした局所的な運航介入が航空交通システム全体へどのように波及するかを分析したものです。航空機が形成する飛行機雲は、航空分野における気候変動対策の重要な対象として注目されています。本研究では、対象空域を担当する現役航空管制官に参加いただいたHuman-in-the-Loopシミュレーションを実施し、飛行機雲回避運航が航空交通管理へ与える影響を評価しました。その結果、飛行中の高度変更による飛行機雲回避は周辺航空機への追加調整や管制官の交信を増加させる一方、飛行機雲回避を事前に飛行計画へ組み込むことで、通常運用とほぼ同程度の管制負荷で環境対策を実現できる可能性が示されました。本研究成果は、航空分野における環境負荷低減と安全・効率的な航空交通管理を両立する運航手法の実現に向けた新たな知見を提供するものです。

【受賞コメント】
 このたびはCAS2026 Best Paper Awardという栄誉ある賞をいただき、大変光栄に思います。今回の受賞は、これまでご指導・ご助言くださいました伊藤恵理教授、伊藤研究室の皆様、共同研究者の皆様、実験にご協力いただいた国土交通省航空局ならびに福岡航空交通管制部航空路管制官の皆様、そして研究を支えてくださった関係機関の皆様のお力添えによるものです。心より感謝申し上げます。また、飛行機雲発生領域の分析に用いた再解析データは、地域気象データと先端学術による戦略的社会共創拠点ClimCOREプロジェクトから提供を受けました。航空交通の現場には、安全な運航を支える多くの知恵と工夫が蓄積されています。本研究で得られた知見を活かし、環境対策と安全・効率的な航空交通管理の両立に向けた研究をさらに発展させていきたいと考えています。今後も、現場と学術をつなぐ研究を通じて、安全で持続可能な航空交通システムの実現に貢献してまいります。(関根將弘)

記念写真

賞状

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