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光触媒シートで環境技術の展開モデルを開発する

研究内容 光触媒シートで環境技術の展開モデルを開発する インテリジェント材料学 教授 橋本 和仁

光は「クリーン」で制御性に優れ、高いエネルギーを持つ。橋本研究室では、この光の特性と光化学反応を利用した、新しい機能材料の設計と創製を目指している。

その中でも光触媒は主研究テーマのひとつである。1990年頃より、様々な企業と協同で光触媒の新しい応用展開をすすめ、様々な製品開発に成功してきた。「光触媒シート」はその中のひとつである。

「環境技術の展開モデル」を開発する

光触媒シートは、活性炭と光触媒が入ったもので、VOC(揮発性有機化合物)に汚染された土壌を太陽光で浄化する目的で開発され、西東京市の汚染現場で実地試験が行われている。

一方、このシートを小さくカットしたものが、冷蔵庫内などの脱臭剤として、赤門グッズとして売られ、評判となっている。一番の特長は、においを吸収した後のシートを天日で干すことで再利用出来ること。従来、使用済み活性炭がゴミとして捨てられていたのに対し、光触媒シートは家庭内で再生可能だ。環境関係の製品が社会に普及するためには、生活の中にその製品を使う仕組みが必要だ。これを「環境技術の展開モデル」と呼んでいる。光触媒シートでいえば、洗濯物と一緒に干すだけでよいという気軽さが、製品の継続的利用を可能にしている。

環境を浄化する技術開発を目指す

これまで開発してきた製品は「セルフクリーニング=環境を汚れさせないもの」だった。今はさらに、環境負荷を軽減する材料や、環境を浄化する材料の開発に取り組んでいる。

橋本先生の写真

例えば「土壌汚染の材料開発」(NEDOとの共同開発)は、都市温暖化の緩和、及び省エネルギーシステムを開発するものであるし、「揮発性の有機物で汚染された土壌を浄化する素材の開発」(西東京市との共同開発)では、汚染物質を無害化するなどの効果が得られることを期待している。

応用展開を達成した今だからこそ、基礎研究を尊重する

製品化を実現する過程で、あらためて気づかされたことがある。物理、化学の理論的、学問的な研究アプローチによる基礎現象の解明が、いかに重要か、ということだ。だから、酸化チタンの物性はもとより、酸化チタンの活性を上げる機能、そして酸化チタン以外の高感度高機能の新素材開発のため、基礎研究に力を注いでいる。

研究の主体は若手の大学院生(修士・博士)と主婦研究者

大学は、有能な研究者・技術者を育成する場所だ。研究の成果物として論文の発表や特許の出願などがあるが、成果物を生み出すこと自体が研究の目的になってはいけない。

「環境技術の展開モデル」の開発に関する研究活動は、主婦の研究者が携わっている。誰でも環境改善に参加できる展開モデルを開発するには、主婦の目が欠かせない。

実験の様子

東京大学の学生には、日々の研究活動において自らの研究能力を向上させることが求められている。教育者としての私の任務は、大学の持っている研究能力(ケイパビリティ)を学生へ「移転」することだ。

インタビュアー:小関 珠音

(2005年11月16日)

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