航空宇宙モビリティ分野 伊藤研究室
世界を実験室とした、次世代航空宇宙モビリティの価値共創を目指す
航空機の運航および航空交通管理システム
航空交通管理、いわば空の交通整理は、航空機の運航において不可欠な存在であり、極めて重要な学術分野です。私どもの研究室では、航空交通管理を、ハードウェア、ソフトウェアだけでなく、さまざまなプレーヤーを含む人間社会といった、多様な要素から構成されるモビリティシステムと捉えます。そして、既存のインフラをうまく動かしながら適切な自動化を実現しつつ、安全性と効率性を向上させ、環境への負荷も低減するシステムの設計、評価、実装にかかる研究を、データサイエンス、数理モデル、シミュレーション実験を組み合わせた体系的手法に基づいて進めています。「空の旅を創造する」をテーマに、国内の航空会社、空港会社、管制機関、企業だけでなく、海外の大学や研究機関と連携し、大規模空港における航空交通渋滞の緩和、地球に優しいフライトの実現、ASEAN地域のレジリエントな空域・運用設計などの研究課題に取り組んでいます。
空から宇宙に、空から人間社会に、拡張する次世代モビリティ
航空交通管理システムは、対象範囲を宇宙利用に、そして人間の社会生活に拡大しています。将来的な航空輸送の増大は、空港をノードとする旅客・貨物ネットワークを構築するだけでなく、さまざまな形態の次世代モビリティを創出します。より高高度な空域や衛星システムの利用も進んでいます。本研究室では、これまでの研究を発展させ、次世代の航空宇宙モビリティ創造に貢献を目指します。
航空管制を模擬したヒューマンインザループ シミュレーション①:シミュレーション統括席とパイロット卓
航空管制を模擬したヒューマンインザループ シミュレーション②:航空路管制を模擬した管制卓
東京国際(羽田)空港のシミュレーション
空から宇宙へ、空から人間社会へ、拡張するモビリティシステム
「空の交通整理」の世界は、劇的に変わりつつあります。航空機だけでなく、宇宙往還機や無人機が飛行する、これからの空の世界の 往来をシステム化する研究をしています。始まりは、京都ののどかな片田舎で過ごした幼少時代でした。小学校からの帰り道、近く の裏山で寄り道しては、野原にゴロンと寝っ転がり、大きな空を見上げて飛行機を数えました。飛行機に乗れば、わたしを新しい世界 に連れて行ってくれるに違いない。そこには、どんな世界が広がっているんだろう。子供の頃のわたしにとって、飛行機は自由と冒険の 象徴でした。それは今でも変わりません。皆さんの空の旅が安全で実り多きものになるよう、空の旅の裏側で研究開発を進めています。
メンバー
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- 伊藤 恵理 教授
専門分野:航空交通管理、航空輸送、誘導航法
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