研究者一覧
- 准教授Associate Professor
- 鈴木 俊貴SUZUKI Toshitaka
- 動物言語学 分野
略歴
2012年 3月 | 立教大学大学院理学研究科博士後期課程 修了 |
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2012年 4月 | 立教大学 特別研究員 |
2013年 4月 | 日本学術振興会 特別研究員 SPD |
2016年 4月 | 京都大学生態学研究センター 研究員 |
2018年 4月 | 総合研究大学院大学先導科学研究科 特別研究員 |
2018年 9月 | 東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 助教 |
2019年 4月 | 京都大学白眉センター 特定助教 |
2023年 4月 | 東京大学先端科学技術研究センター 准教授 |
研究分野
動物たちの会話がわかる未来の実現
当研究室は、動物言語学分野を専門とする世界で初めての研究室です。動物にみられる多彩な鳴き声やジェスチャーが(1)どのような意味を持ち、(2)生存や繁殖においてどのように役立つのか、そして(3)どのような認知能力のもとに進化したのかといった疑問について、動物行動学、言語学、認知科学の融合的アプローチにより探究します。フィールドでの行動観察や音声の録音・解析、認知科学を応用した行動実験、半自然条件下での飼育実験など、用いる手法は様々です。鳥類や哺乳類など、社会性を持ちコミュニケーションをおこなう動物を対象に研究を進めています。
言語進化の普遍原理の解明
動物のコミュニケーションを研究することで、ヒトの言語の起源や進化を紐解くことも大きな目標としています。従来、ヒトの言語と動物のコミュニケーションは断絶されたものであると考えられてきましたが、近年、両者のあいだに共通点が見つかっています。例えば、野鳥のシジュウカラは、鳴き声を使い分けて異なる意味を伝えたり、それらを組み合わせることで複雑なメッセージを作ったりすることができます。動物種間あるいは動物とヒトとの比較から、言語を生み出す認知能力の進化原理を追究します。
社会に開かれた共創型サイエンス
上記の課題を、環境教育や保全、動物福祉、人工知能分野へと応用し、社会イノベーションにつなげることも視野に入れて研究を進めています。
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タカを示す警戒声を聞き、空を見上げるシジュウカラ
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ヘビを示す警戒声を聞き、地面を探すシジュウカラ
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調査地における鳥類の行動観察
受賞
- 2013年11月 日本動物行動学会賞
- 2014年 3月 日本生態学会奨励賞(鈴木賞)
- 2016年11月 Journal of Ethology 論文賞
- 2017年 6月 ベストエッセイ(日本文藝家協会)
- 2018年 3月 日本生態学会宮地賞
- 2018年 9月 日本鳥学会黒田賞
- 2019年 4月 京都大学 白眉研究者
- 2021年 4月 文部科学大臣表彰 若手科学者賞
- 2021年 9月 日本動物行動学会賞
- 2022年 3月 Ecological Research 論文賞
- 2023年 4月 東京大学 卓越研究員
キーワード
動物言語、コミュニケーション、言語進化
大学院・専攻
- 工学系研究科先端学際工学専攻