研究者一覧

  • 教授Professor
  • 近藤 武夫KONDO Takeo
  • 社会包摂システム 分野
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kondobfp.rcast.u-tokyo.ac.jp
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略歴

2003年 3月 広島大学大学院教育学研究科博士課程修了
2003年 4月 財団法人長寿科学振興財団リサーチレジデント
2004年 4月 広島大学大学院教育学研究科助教
2005年 4月 東京大学先端科学技術研究センター特任助教
2010年 4月 米国ワシントン大学計算機科学工学部/DO-ITセンター客員研究員
2011年 4月 東京大学先端科学技術研究センター特任講師
2011年12月 東京大学先端科学技術研究センター講師
2013年 4月 東京大学先端科学技術研究センター准教授
2022年 4月 東京大学先端科学技術研究センター教授

研究分野

障害のある児童生徒は、学校や教室への参加、大学への進学場面で、多くの困難に直面している。視覚・聴覚・認知の障害、注意・集中困難、感覚刺激への過敏性、肢体不自由、発話やコミュニケーションの障害などから、教科書や教材が読みにくい、文字を筆記することが難しい、教師の指示や提示される情報を見落としたり聞き落としたりしやすい、障害のない生徒と同じ場所やスケジュールで教育場面に参加することが難しいといった多様な問題が生まれている。このように、障害により、学びの場とその内容へのアクセスから排除されやすくなる要素は、障害のない人であれば困難を意識せず参加できている通常の教育場面の中に、数多く潜んでいる。
しかし、困難がありながらも、周囲から配慮が得られ、障害から来る支援ニーズを満たすツールの利用ができれば、学びのチャンスを得られる障害のある児童生徒・学生は多い。これら障害のある学生が教育場面へ参加する上で存在するバリアを解決するためには、支援技術と人的支援による読み書き、集中、コミュニケーションの支援、アクセシビリティを確保したデジタル教科書や教材の効果的な利用、教育施設・機材のバリアフリー、および障害学生が障害のない学生と公平に試験に参加するためのルールのあり方等を検討する必要がある。また、障害や困難の未だ気付かれていない関係を発見して対策手段を考案するため、障害のあるひとりひとりの学びの事例について継続的に知見を得ていく必要もある。
以上のテーマについて、質的調査に基づいた障害学生の学びの困難や解決に関する事例の収集と分析、利用可能なテクノロジーと人的配慮や実施コストの考慮、およびそれら支援や配慮の効果について、エビデンスに基づいた合理的な方法の提案を行っている。またこれらは、障害学生へ実際に支援を提供する活動を通じたアクションスタディや、教育場面での配慮の実際に関する国際比較研究を通して行っている。学びの場での配慮と支援の知見を充実させることは、就労や生活の支援にもつながる。研究と実践を通じて障害のある人の学びを支援することにより、彼らが未来に夢を描くことができる社会環境を実現することに取り組んでいる。

関連情報

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